レジェンドストーリー

- お客様と作る感動の物語 -

STORY.16

2011年上半期レジェンドストーリー金賞T・O

対象ストーリー
2011年上半期 平成22年12月度24日 ASA大和東部 担当区域1区

12月24日のクリスマスイブ、大和東部に入店した時の話です。
午後15時頃とある新築の一軒家を訪問すると、小学校低学年のお子さんと奥様が出てこられました。こちらに引っ越してくる前からずっと新聞はとっていないという事でしたが、学習指導要領の話を交えて何とかお役に立てないものかと一生懸命に説明していました。すると今度は奥からお姑様が出てこられ、『新聞セールスには以前の地域で嫌な思いをしたことがあるし、新聞なんて必要ない』と、購読する事に強く反対されていました。私はその強い反対に反論したい気持ちを精一杯抑えながら、新聞セールスに対する嫌なイメージを払拭する事を考え、奥様とお姑様のお二人に出来る限り丁寧に、そして一生懸命に説明をしました。おそらく、30分以上はお話をしたのではないでしょうか・・・。
結局その時は契約につながる話まで進む事ができず、私も『ご主人様がお帰りになりましたら相談してみてください、ご迷惑でなければ今日の最後にもう一度お伺いさせていただきます』といい、目一杯深くお辞儀をしてその場を立ち去りました。
そして、夜になり、20時過ぎにもう一度そのお宅を訪問してみました。私は、『さっきはご主人に相談するとは言ってくれたけど、お姑様は大反対だったしなぁ・・・』と特に期待もせずにインターフォンを鳴らしました。「ピンポーン・・・」何の応答もありません。あぁ、やっぱりお留守か・・・。私はすぐ近くに止めていた自転車にまたがり販売店に帰ろうと、走り出したそのとき、「プップー」とクラクションが鳴り、一台の車が私の横に止まりました。『何かな』と思った、次の瞬間、その車の窓が開くと、車の中にはさきほどの奥様とお姑様が乗っていました。するとお姑様が『ちょっと玄関で待っていてくださる』『あなたが一生懸命だったからうちのお嫁さんも応援してあげたいらしいわ、よかったわね』と声をかけてくださり、ご主人様への相談もなしにその場でご契約をいただく事ができました。失礼な話ではありますが、お姑様はさきほどの様子とは別人のような優しい笑顔と口調で、『さっきはごめんなさいね、口うるさく言っちゃって、私があんなに言いたいこと言っちゃったから、もうあなた来ないかと思ったわ』と笑って話してくださり、私は非常にうれしくなり、お姑様に『ありがとうございます、失礼でなければ握手をしていただいてもよろしいでしょうか』と言うと『あなた、頑張りなさい。一生懸命にやっていればきっと伝わるお客さんもいるから・・』と両手で私の手を握ってくれたその温かさにとても胸が熱くなるのを覚えました。あれほど頑なに購読を反対されていたのに、なぜ気持ちが変わってくださったのか、どんな事に感動していただけたのか、全ては分かりませんが、もし昼間にお客様の反対に対し、私が無碍な態度をとっていたり、嫌な顔をしていたならば、この契約はなかったということだけは間違いありません。これからもさまざまなお客様に出会うと思いますが、どんなお客様の批判や指摘も真摯に受け止め、誠意を持って対応する事によって、お客様の心は動かすことが出来、そして感動していただくことができるという事をあらためて学ばせていただきました。
これからの長い営業人生の中で、この日お客様からいただいた『感動』が私にとって何よりの、そして冬の寒い日のささやかなクリスマスプレゼントだったのかもしれません。