レジェンドストーリー

- お客様と作る感動の物語 -

STORY.41

2013年下半期レジェンドストーリー銀賞H.I

対象ストーリー
2013年下半期 平成25年9月度 ASA西大泉

その日はいつも通り戸建てを軒並み訪問していましたが、なかなかご契約をいただく事が出来ず気分転換に訪問先をマンションに切り替えてみることにしました。
マンションの端から一軒ずつ訪問していくとあるお宅から出てきた男の子が「今誰もいません」と言います。
私は「うちのこと同じ小学4年生くらいかなあ」と思いながら、「じゃあまた来るね」といい、あまり深く気に留めることもなく次のお宅へ向かいました。
再び一軒ずつ訪問を開始しましたが、ドアも開けてもらえず、話も聞いていただけない厳しい状況の中30分くらいが経過したころです。やっとことで話をを聞いていただけそうな奥様に出会いました。しかしなぜかちょうどタイミングよく先ほどの上の階の男の子もそのお宅に用事があるらしく訪ねてきました。私はやっとお話しの出来る奥様に出会えたのにと内心思いながらも、笑顔でその男の子に「あっ、ごめんね、お先にどうぞ」といいました。しかしその男の子は「いいんです」としか言わず、ただその場に立ち尽くしています。私は訳がわからないまま、そのまま奥様にお話しを続けました。「新聞は必要ないし読まないから」と言う奥様に新聞は読んだほうがいいということや、チラシが非常に役に立つと言うことなど持てる力をフル回転してセールスをする私。悩む奥様。その緊迫した状況の中、散歩に連れて行くはずであろう大きな犬を抱いたまま、ずっと後ろに立っている男の子、、。
話の途中何度か男の子に「どうぞ」といっても相変わらず「いいんです」というばかりです。私もなんとも話しづらいなと思いながらも、せっかく訪れた数少ないチャンスをものにするべく頑張る私に、一番最初にしびれを切らしたのは、中から突然出てきたご主人でした。「新聞はいらねぇし、読まねぇって言ってんだろ!!」と、問答無用でドアを閉められてしまいました。
途方にくれる私、、、。さて、男の子はまだ立っています。私は「正直この子がいなかったらもう少しスムーズに話せたのに、、。」と思いながらも「いや、そんなことはないか」と反省しながら話しかけてみました。

「ごめんね、待たせたみたいで、どうかしたの?」
すると男の子は、
「うちのお母さん、さっき帰ってきたよ」
と、一言。

なんとこの男の子は、たったそれだけの事を私に伝えるためだけに、ずっと私の話が終わるのを待っていたのです。しかもそのマンションの廊下はペットを歩かせてはいけないと言うルールがあるようで、ずっと大きな重たい犬を抱いたままその男の子は、よく見ると汗ばんでいました。しかし、そんな苦痛は微塵も感じさせずに笑顔でうれしそうに報告する男の子。見ず知らずのおじさんの為に、なんて、かわいいのでしょう。私はうれしくなってつい抱きしめると、
「ありがとねボク、それを伝える為にずっと待っててくれたんだね」
「うん、504だからね、お母さん、取ってくれるかどうかわからないけどお兄さん頑張ってね!!」
「わかった!ありがとね!」
何度も何度も振り返り、笑顔で手を振る男のことのその時間は何物にも変えがたく、本当に癒されました。
ちなみに、その肝心の504号のお母さんは、残念ながらまったく相手にしてもらえませんでしたが、心も体もすっかりイキイキと優しい気持ちになれた私は、それからの1時間の間に立て続けに3件のご契約をいただく事が出来ました。

毎日毎日同じことの繰り返しに思えたり、時としてマンネリしたり、集中力が途切れたり、気持ちの切り替えが難しかったりすることがありますが、今日の3件のご契約は、あの男の子からのプレゼントだったのかもしれないな。と思いなんとも心地よい、すがすがしい気持ちになれた、そんな一日の出来事でした。