レジェンドストーリー

- お客様と作る感動の物語 -

STORY.93

2020年レジェンドストーリー金賞Y・M

対象ストーリー
2020年度 ASA池上

その日もいつも通り軒並み訪問をしていたのですが夕方の6時半まで1件もご契約をいただけていませんでした。
何とか1件だけでもいただかないとと思いながらも時間は過ぎていきます。
帰店時間も迫りかなり焦っています。とりあえず気合を入れなおすため一息つき、さあ始めようと思い新築が立ち並ぶ一角を訪問しました。
そのうちの1件から若い奥様が出てこられお話をしていたところ小学校1年生のお子様がいらっしゃるとのことです。
「ここは教育改革のことをお話ししようと思いどのようにお考えかと伺ったところ、新聞は実家がすぐそばにあり、新聞ならもらってこれるとのことで新聞はいらないとおっしゃいます。しかもお子様は障害をお持ちで普通の学校には行けないとのことでした。「兄弟は、、、」とも思いましたが下のお子様はまだ年中さんのようでさすがに勧められません。
私は心の中でこのお宅ではこれ以上勧めることはできないなと心の中であきらめていました。
しかし逆にこの人のために何かできることはないかと思いました。
お子様が障害をお持ちだと聞いて自分の契約のことしか考えていなかったことをなんだか恥ずかしく思い、なんとなく申し訳ない気持ちになったからです。

「何かお役に立てることはないだろうか、、、」そう考えて私は奥様にお話をしました「先ほど奥様、ご実家がそばにあり、朝日新聞を取っているとおっしゃっていましたよね?そうしましたらご実家から朝日新聞をもらってきてください。しつもんドラえもんというコーナーがありまして、、、とひとしきり説明し、これなら字が読めなくてもイラストがありますから、これならお子さんもできるんじゃないんですか?このイラスト、実は毎日朝日新聞のこのために書き下ろされているんですよと自分で作ったスクラップブックを見せながら一生懸命説明したところ「あら、そうねえ。これならうちの子も喜ぶかもね。ドラえもん大好きだし。じゃあやってみようかしら。」
と奥様は気に入っていただけた様子です。
「そうですね、どうぞやってみてください。ご紹介できてよかったです。」と帰ろうとしたところ。
「ちょっと待って。あなたいい人ねぇ、いいわせっかくだからあなたからとってあげる。半年でいい?」
私は「ほんとですか?ありがとうございます。でもご実家にあるんじゃないですか?」ご契約をいただけるつもりじゃなかったのでとっさに聞いてしまいました。
すると奥様は「いいのよ、実家といっても主人の実家でね、実は少し敷居が高いのよ」といいます。
「そうだったんですね!よかったです!じゃあお役に立てます!ありがとうございます」
そう言って6か月のご契約をいただくことができたのです。

正直、これまで契約をもらうと自分のことばかりを考えていたことが多かった気がします。
しかし大切なことはそこから離れ、お客様に何ができるかお役に立つことはないかと考えることが最終的に契約に繋がるのだなということを改めて痛感した1日となりました。
ありがとうございました。