その日朝礼が終わり会社を出ると空には雲がかかっており、なんとなく嫌な予感がしていました。
入店先はASA立石。会社からは約1時間半ほどかかります。移動している間に嫌な予感は当たり雨が降ってきました。
販売店に到着して雨の中訪問を開始します。
傘をさしながら地図を見て動いているのですが地図を濡らさないように気を使っていると効率悪く軒並み訪問するのにも時間がかかってしまいます。
お客様に出会えても話はしてくださるのですがあと一歩のところで契約には至らず時間が過ぎていきます。
少し雨が弱くなってきたので気合を入れなおそうと一旦傘を閉じ、少し濡れながらではありますが再度訪問を開始しました。
気のせいかもしれませんがさっきまでよりお客様の対応が柔らかくなった気がします。この感じなら大丈夫と思いあるお宅のインターホンを押しご挨拶をするとものすごく感じのいい声で「ハーイ」と言って出てきてくれました。
一瞬訪問するお宅を間違えたかと思うぐらいです。
出てこられたのは50代ぐらいの奥様で、私は訪問した理由をお話して朝日新聞の購読をお願いしたところ奥様はこうおっしゃいました。
「こんな時に大変だね、うちはいつも読んでいるのがあるから無理なのよ」
私は「いえ、一緒にとってもらおうとは思っていません。更新のタイミングでお願いできればいいです。」
そう伝えると奥様は「それなら」とあっさりと快くご契約をしてくださいました。契約書を書いていただいた後も奥様は私に優しく「これ持っていきなさい」と言っていただきジュースとパンをくださいました。そして最後に頑張ってねと送り出してくださいました。
振り返ってみるとまだ入社したての頃はこんなことがたくさんあった気がします。優しい奥様のおかげで忘れていた気持ちを思い出させてもらいました。
この気持ちをまた忘れてしまわないようこれからも頑張っていきたいと思います。