ASA北品川でのお話です。
私はいつもどおり一軒一軒訪問を開始しました。
普段は戸建てを中心に訪問するのですがたまたま通りがかったマンションの一階のドアの前に子供用の自転車が置いてあったこともあり、訪問してみることにしました。なぜならその日の朝は全体研修の日で、小中学校の学習指導要領のトークを交え小5、高2のお子様がいるという設定で、ロープレの練習をしたことと、新人さんを後ろに同行していた事もあり、何かの参考なればと思い、インターフォンを押してみました。
案の定『うちは新聞取らないから!!』ときつい断りでしたが、学習指導要領の資料だけでも、ということで何とかドアを開けていただきました。
ドアロックがかけられたままのわずか20cm程の隙間からですが、奥様と対面する事が出来ました。凄く若い奥様でしたがなんと偶然にも小5と高2のお子様がいるご家庭だったのです。私は一生懸命受験のこと、学習指導要領のことなどお話しました。しかし、ご主人から『新聞は取らなくていい』と言われていることや、奥様のご実家がすぐそばにあるという事で、必要があればそちらから持ってこられるからいいということで、残念ながらご契約には至りませんでした。私は『もし機会があったらぜひお願いします』と訪問の御礼をいいその場を去りました。
私は、気を取り直し、再び一件一件訪問を開始しました。しばらくすると店舗兼自宅の2階で少し年配の奥様と対面しました。その奥様は、ずっと何十年も読売新聞を取られているということで『朝日は固そうだし、替える必要はない』となかなかOKを頂く事が出来ませんでした。15分くらいお話させていただいていましたが、『朝日はいらない』と意思の固い奥様で、これは無理かなと思い始めたその時です。後ろから誰かが階段を上ってくる足音が聞こえました。そして、背後から『あれ、さっきの朝日新聞の人じゃない』と声がするではありませんか。私はとっさに振り返ると、なんとそこにはさきほどマンションの一階で断られた奥様が立っているではありませんか。
私が、何気なく訪問したそのお宅こそ、その奥様のご実家だったのです。
私は、さきほど断られたこともあり、反対されるのかなと内心どきどきしていたのですが、なんと若奥様も一緒にお母様を説得してくださり、ご契約を頂く事ができました。若奥様は笑いながら『結局実家で取らされちゃった~』『でも受験の事とかあんなに熱心に話されたらねぇ』とニコニコしながら言っていただいたそのお言葉に何か、心が温まるような気持ちになりました。
もし、私が、はじめに断られたときに失礼な態度をとったり、説明に熱意が足りなければ、この一件のご契約にはいたらなかったのではないかと思います。『何も無駄な事なんてないんだな』という事を改めて感じることが出来た、そんな大切な一日となりました。
STORY.26
2012年上半期レジェンドストーリー金賞T・O
対象ストーリー
2012年上半期 平成24年2月度 ASA北品川 担当区域 2区
2012年上半期 平成24年2月度 ASA北品川 担当区域 2区