レジェンドストーリー

- お客様と作る感動の物語 -

STORY.27

2012年下半期レジェスト審議会特別賞M・M

対象ストーリー
2012年下半期 平成24年10月度 ASA恵比寿 担当区域

その日は、パッケージセールスの仕事でした。大きなオートロックマンションに住んでいる元医師会会長のお宅に訪問したときのことです。
インターフォンを押すと二つ返事でドアが開き、僕は『よし!』と意気込んでこのお宅に向かうと、すでにドアは全開でご主人が仁王立ちで立っています。
僕は『うわぁ~、予想以上に大変なご主人だぞこれは』と心の中でつぶやき、軽くめまいを覚えながら、ご挨拶をしました。
すると、次の瞬間そのご主人から何かを渡されました。
ふと見るとそれは、お試し読み3日間の朝日新聞の朝刊をつき返されたのでした。僕は内心『ドアを開けてくれたのはこのためだったのか』と思いながらも、このまま帰るのはしゃくなので、『以前は朝日新聞を読んでいただいていましたか?』と食い下がってみました。すると、『ああ、ずーっと朝日だったよ』とご主人。僕は『なぜおやめになったんですか?』とお聞きしました。するとご主人は『医者を叩けば売れると思ってバンバンそんな記事を書くから頭にきたんだよ』とおっしゃいましたので、僕は『今の朝日もあまり変わってないでしょうか?』とお聞きしました。すると『う~ん少しは変わってるかな』とご主人。
僕は『チャンス!!』と心の中で叫び、『ご主人、5日間くらいで今の朝日のよさはわかりません、少しのあいだ期間を決めて読んでいただけないでしょうか?』というと『う~ん』とご主人は考えていただいている様子。
僕は間髪いれずに『昔は愛してくれた朝日新聞のお願いです』というと、再び『う~ん』と悩みながらも決めかねているご様子。そこで僕は、『朝日新聞の本質はお嫌いじゃないですよね?』とお聞きしました。すると『まぁそれはね』とおっしゃっていただきました。僕は『よかった、ありがとうございます』といいながら、『今お読みの新聞はどちらですか?』とお聞きしました。すると『日経と読売』とご主人。僕はありったけの気持ちをこめて『それでしたら、読売を休んでぜひ、お願いします』とお願いしました。するとご主人に『いや、日経を休んでしばらく読んであげるよ』と言っていただくことが出来ました。

はじめに新聞をつきかえされたときには、想像も出来なかった結末に、驚きをおぼえながら、『きちんとお客様と向き合えば、このような結果になるのだな』という事を、あらためて実感しました。