レジェンドストーリー

- お客様と作る感動の物語 -

STORY.100

2021年上半期レジェンドストーリー銀賞I・T

対象ストーリー
2021年度上半期

朝日新聞石神井公園店に入店させていただいた時のお話です。
いつものように軒並み訪問していると、あるクリーニング店にたどり着きました。お店の看板はクリーニングとあるのですが中をのぞくとやっているのかどうかわかりません。私はとりあえずドアを叩き「ごめんくださーい」そうすると中からご年配の奥様が出てこられました。
まず私はいつものように新聞を勧めようと話をしたのですが「ごめんねー」と優しく断られます。
そして奥様は取れない理由を話始めました。
どうやらコロナの影響で長年経営をしていたお店を辞め、今は仕事をしていないということでした。
そんな状況なのにあまりにもお優しい対応、私は新聞の話をするのが申し訳なくなり勧めるのを辞めました。
そのあとは奥様とお話をし、自分のことを聞かれたので福岡から出てきたこと、年が19歳だということ、夢があってこの仕事をしている事等を伝え少しの時間を過ごしていました。
奥様は「若いのに頑張ってるわね」そう言いながら私を応援してくださりなにやら準備をし始めました。「中に入りなさい」奥様がそういうので私はお店にお邪魔します。中へ入ると私の来ていたスーツの上着を預けるよう言われそれをクリーニングし始めてくださったのです。
「ありがとうございます」私は心の中でそう思いながら奥様の長年培ってきた職人の手さばきに見とれていました。
奥様は私にこういいます「あなたが最後のお客様よ」、慣れた手つきでクリーニングして下さる奥様の顔をふとみると目には涙があふれています。
そして作業が終わり見違えるほどキレイになったスーツを差出し、私の顔を見言います「あなた私の孫にそっくりだわ、がんばってね」涙をぬぐいながら、、、とてもやさしい笑顔です。
私は「ありがとうございました!これからも頑張ります!」そう言いその場を離れようとしたら奥様が「ちょっと待って」「あなた最後のお客様なんだからサービスさせて、6か月取ってあげる」正直ビックリしました、しかし私はそんな奥様の優しい気持ちに精一杯答えるよう満面の笑顔で「ありがとうございます」深々と頭を下げました。
お客様を目の前にして諦めたり引いてしまうという行為は営業マンとして、あまり良くないことなのかもしれません。しかしあのまま勧めているとこんなに気持ちのいい御契約は頂けなかったと思います。
応援してくださる奥様のためにもこれからもっと成果を出し、頑張っていこう、そう心に決めた1日となりました。