レジェンドストーリー

- お客様と作る感動の物語 -

STORY.105

2021年下半期レジェンドストーリー金賞T・T

対象ストーリー
2021年下半期 令和3年11月度 ASA阿佐ヶ谷

その日私はリーダーとして入店させていただいていました。

「リーダーとして入店したからにはなんとしてでも結果を残していかないといけない。」そんな重圧に今にも押しつぶされそうになっていました。

入店が終わると私は誰よりも早く現場へと向かいすぐに軒並み訪問を始めました。その甲斐あって営業開始から2時間ほどで1件目の御契約を頂くことができたのです。そのまま勢いに乗り2件、3件とどんどん進みます。

しばらくすると早川さんというとてもお優しいご主人と出会いました。

私はレジェンドの基本動作である90度3秒間のお辞儀をしっかりとして話始めました。しかし対応はすごく優しいのですが朝日新聞は取らなという意思は固いようで一筋縄ではいきません。「ですが私も今日はリーダーとして結果を残さないといけない。こんな優しいご主人にはもう出会わないかもしれない。」そう思うと気持ちはどんどんヒートアップしていきます。必死に頭をさげながらひたすらお願いをしていました。しかし、、、

あまりにも熱くなりすぎた結果ご主人から一括、、、「しつこいよ!」

さすがにもう駄目だと察し「申し訳ございませんでした」と深く頭を下げその場を後にしました。

それから時間が経ち、17時を回った時点で一緒に入店していた大城さんは2件、私はまだ1件です。辺りは暗くなりはじめ、自分はまだ一件。リーダーとしてこのまま帰るのは情けない。そんなことが頭をよぎり始めたその時、ポケットから「ブーブー」と音が鳴っているのに気が付きました。電話がかかってきています。着信を見てみると販売店からでした。

何となく嫌な予感がします。営業中に販売店からかかってくるときはキャンセルかクレームの時が多いのです。

私は恐る恐る電話に出て要件をきくとこういわれます。

「先ほど早川さんというお客様のところに訪問しましたか?」「すぐに向かってほしいんですが」私は「わかりました」と言って電話を切りこう思いました「やっぱりやりすぎた、、、絶対におこられる、、、」

しかし無視するわけには行かないので急いで向かいます。到着して恐る恐るインターフォンを押しました。これから怒られるのかと思い、ドキドキしながら応答を待つ時間は通常の何倍も永く感じられます。

そしてドアが開きました。

目の前から鬼のような形相のご主人が出てくる、、、と思っていると拍子抜けしました。

そこにははじめと変わらないやさしい顔をしたご主人が立っていました。

ご主人は「お客さんで来たか?」と聞いてきたので私は「全然だめです、、、」そう答えるとご主人がこうおっしゃってくれました。「君本当に頑張っているからお客さんになってあげるよ。」

さっきまで怒られると思っていた後の急展開にビックリしながらも私は「ありがとうございます」と反射的に90度のお辞儀をしていました。

後で話を聞いてみると以前に朝日新聞ともめたようでもう絶対に取らないと思っていたそうです。

それなのにどうして御契約していただいたのかと聞くとこうおっしゃいました。「君みたいに若いのに笑顔であんなお辞儀をする人とは初めて出会ったよ。だから君の話を最後まで聞いたんだ」

私は「ありがとうございました」と言い再度90度3秒間のお辞儀をします。

ご主人は「これからも頑張ってな!」と言ってくださりその場を後にしました。

 

私たちの中では当たり前のようにしているお辞儀ですが仕事に慣れてくるとその大切さは忘れがちです。

しかし今回のご主人様のようにお声をかけてくださることによってその大事さを改めて再認識することができました。

これからもこのご契約を思いだし、初心を忘れない営業を心がけていこう。こう思った1日となりました。